先輩からのメッセージ
平成17年卒 加藤 義紘(平成20年3月時)
平成17年に卒業後1年目研修医を和歌山日赤で過ごした後2年目研修医を京大病院で研修し、3年目から当院の循環器内科として研修させていただいております。私が大学病院での研修を選んだ理由としては、症例の偏りなく種種の疾患を経験できる事と教育システムが構築されており循環器の基礎を学ぶのに適していると考えたからです。果たして1年研修した感想としては期待した以上のものでした。大学病院は人が多いため手技的なことができないイメージがありましたが、診療科長の方針でカテーテル検査やペースメーカーなどといった検査、治療にも3.4年次から経験することができ毎日が充実しています。
簡単に1週間のスケジュールに触れたいと思います。
朝は8時からCCUでの回診、8時30分から前日の新入院のプレゼンテーションを行い大まかな治療方針を検討します。9時からは各業務につき18時からその日のカテーテル検査、治療の検討会を行い、1週間に1度入院中の患者さん全員のカンファレンスを行っています。
病棟業務や検査の当番がいくつかあり、月曜日から金曜日まで午前午後で10コマありそれぞれ割り振っています。3年次は病棟医が2コマ、心エコーが1コマ、リハビリ医が1コマ、4年次は病棟医が1コマ、心エコーが1コマ、RI検査が1コマです。
病棟医は、病棟での患者さんの急変や他科からのコンサルト、救急外来にこられる患者さんの初期対応を行います。当直は週に1回程度で、CCUと一般病棟の当番と救急外来の対応を行っています。指導医の先生方は教育的で気さくなかたばかりですので相談しやすいですし、夜間であってもカテーテル検査のon callの当番の先生がおられるので判断に迷ったときなどは相談することができる非常に恵まれた環境です。循環器の患者さんは初期の対応で明暗が分かれますので判断力を養うことができます。
エコーは1コマで3人~4人程度の所見をつけます。上級医に指導して正しい所見の書き方や計測の仕方を学べ、技師さんもエコーに精通した親切な方ばかりですので大変勉強になっています。病棟医で他科からのコンサルトや救急外来の初期対応などエコーをする機会はほぼ毎日です。
学外活動としては年に数回内科学会、循環器学会、カテーテル学会、冠疾患学会など演題を発表する機会も多く、ペースメーカーやカテーテル治療の講習会などにも行かせていただきました。
このように、仕事は多くきついときもありますがその分充実した研修が送れ、研修のスタートを京大循環器科で送ることができよかったと思っています。
科の雰囲気が専修医を教育しようという熱意にあふれており、それに応えられるよう日々精進していきたいと思っています。
平成17年卒 早野 護(平成20年3月時)
静まりかえるガレージ、自分の足音だけが鳴り響く。バックミラーに映る顔。『寝不足?』エンジンに火が入り、単調で無機質なサウンドがネガティブな気分をかき消していく。足下にうっすらと日が射し込み、走り出したタイヤにアスファルトが語りかけてくる。「よう、調子はどうだい?」その問いかけにアクセルワークでそっと答える。
昨日入院した患者さん大丈夫だろうか。病室からは患者さんたちの明るい声が聞こえている。「先生、今日も早いね。」良かった。その笑顔が僕を安心させてくれる。朝のカンファレンス。先生方の鋭い質問・アドバイスが飛び交う。違う視点からの意見により診療の質が高まり、一人で患者さんを診ているわけじゃないことを改めて実感する。
今日は僕が病棟医。循環器内科への窓口。自然と緊張感が高まる。PHSを渡され、着信音が病棟に鳴り響く。「循環器外来ですが、他科から往診依頼がありましたのでお願いします。患者は74才の男性。頻脈で心不全を合併しているそうです。場所は南西病棟の・・・」南西病棟・・・、遠いな。膠原病か、合併症が多そうだな。頻脈、rateはどのくらいだろう。初発だろうか。基礎疾患は?心不全、どの程度だろう。様々な疑問を抱え、南西病棟までの長い道のりを急ぐ。普段のdutyで培った心エコーの技術に助けられる。良かった、たいした事はなさそうだ。主治医との意見交換を終え循環器病棟に戻っていく。時計を見ると、担当患者さんのカテの時間が近づいている。チャンスを逃がさないためにカテ室までの道のりを急ぐ。
担当患者さんの造影検査、治療。徐々に自分の関われる割合が増えてきた。CTO、KBT、ロータブレーター、ステントグラフト、PTA・・・。一流の先生がいる京大病院ならではのカテーテル治療。遠くまでライブを見に行かなくても、自分のいる病院で一流の技術が学べるのが嬉しい。カテーテルアブレーション、ペースメーカー、ICD、CRT・・・。学生時代に心電図もまともに読めなかった僕が、不整脈を勉強することになるとは夢にも思わなかった。高齢者の1割が持つと言われる心房細動。以前働いていた地元の病院ではされていなかった、心房細動のアブレーション。患者さんのQOLの向上には驚かされる。
夕方のカンファレンスでは自分の関わっていなかった症例の情報も手に入り、次に同様の患者さんが入院してきたときの参考となる。主治医と担当医で患者の診療方針の確認をし、患者さんに会いに行く。「いつも遅くまでありがとう。」その言葉が一日の疲れを癒してくれる。仕事を終え、家路につく。バックミラーに映る顔。少し自信に満ちていた。
数々の先生方との出会いが、僕を成長させてくれた。そのきっかけとなったホームページ。今度は僕の文章がそのホームページに載ることになった。次はどんな後輩が入ってくるのだろう。先輩方から受け継いだもの、これから出会う後輩には僕が貢献しよう。
平成16年卒 多田 朋弥(平成19年3月時)
平成16年に卒業後、新臨床研修医制度のもと2年間スーパーローテートした後、平成18年4月から専門修練医(卒後3年目)として京大病院循環器内科で研修させて頂いております。研修がスタートしてから2ヶ月が経ちました。私は市中病院で2年間研修していましたので大学病院での研修では、カテーテル、エコー等の手技を行うチャンスが少ないのではないか?経験できる症例数が少ないのではないか?という不安がありましたが、時間を作って積極的に参加することで、チャンスはもらえますし、経験豊富な先生方に自分の未熟な部分をチェックして頂きながら技術を学べ、充実した研修を送れていると感じております。また週1 回の科内当直では外来や院内での循環器的問題に対する初期対応を求められ、経験の少ない私にとっては迷うところが多いのですが、その分学ぶことも多いです。6月からはCCUがオープンし、求められるものはより多くなりますが、新たな環境にわくわくしています。そのほか大学病院で研修するメリットとしては、多彩で高度な医療を必要とする症例の存在、それぞれの分野において専門的知識を持つ諸先輩方の存在、ほぼ全ての文献検索がネットを介して簡便に行えるなどの勉強しやすい環境などが挙げられます。忙しい毎日ですが、いろんな分野に興味をもって積極的に学んでゆきたいと思います。
平成16年卒 田崎 淳一(平成19年3月時)
私は平成16年に大分大学を卒業して医師免許を取得し、スーパーローテートの第1期として2年間 福岡県の新行橋病院というところで卒後臨床研修を行 い、平成18年4月より専門修練医として循環器内科に勤務しています。
私が大学病院を後期研修に選んだのは、虚血性心疾患、不整脈、心不全といったそれぞれの分野の専門家がいるところで、循環器の基礎的な勉強ができると考えたからです。また、京都大学は勉強する環境もすばらしく、個人のPCからUp to DateやMEDLINEといった文献に自由にアクセスすることもできます。
現在は、月曜日から金曜日まで、病棟、カテ室、心エコーと毎日忙しい日々を送っています。カテ室では実際に冠動脈造影や右心カテーテルを術者として施 行したり、PCIやEPS ablation等にも手洗いをして参加することで、実際の手技を間近で勉強することができます。
確かに、毎朝のカンファレンスの準備やサマリー、点滴や採血といった、大学病院ならではの忙しさもありますが、同期や臨床研修医の先生方とにぎやかに仕事をするのもまた勉強になり、得られるものも多いと思います。
2006年6月からは、待望のCCUもオープンするので、ますます急性期疾患が増え、忙しくなるかと思うと少し不安もありますが、楽しみでもあります。